RTX1210のポート分離時(基本機能)におけるLAN内スループット
YAMAHA RTX1210のLAN1にはスイッチ機能がありますが、ポート分離を行った場合、同一グループに属するクライアント間でWire speedで通信できるのか気になったので調べてみました。
ちなみに、今回検証するまでポート分離の機能はあるのは知っていましたが、使ったことはありませんでした。機能の詳しい説明はYAMAHAさんのHPにあります。自宅とかでRTX1210を使っていると利用用途が思いつきませんが、ホテルやアパートの各部屋にインターネットを提供する場合等に使われるのでしょう。まあ、RTXだとポート数が限定的なので、このようなケースには現実的には別途マネージドスイッチを導入するほうが普通と思われますが。
計測環境
LAN1を1-4と5-8にポート分離します。
lan type lan1 port-based-option=split-into-1234:5678
CentOS7 Aをポート1、CentOS7 Bをポート2、CentOS7 Cをポート5、CentOS7 Dをポート6に接続し、同一グループ内のA-B・C-Dで同時にiperf3を実行しスループットの測定を行います。RTX1210のファームウェアはRev.14.01.33です。
計測結果
Mbps | CPU | 消費電力 | |
無負荷時 | – | 0% | 7.7W |
同時iperf3 | A-B 942 C-D 942 |
0% | 7.7W |
同一グループ間の通信についてはWire speedが出ることが確認できました。CPU負荷や消費電力も上がっていませんので、ポート分離についてはハードウェアで処理されていることがわかります。
なお、今回LAN2を含めて5ポートをリンクアップ(全て1000M)していますが、この際の消費電力は7.7W程度になります。2ポート利用時は6.6W程度であるため、1ポートリンクする毎に0.4W程度消費電力が増すこととなります(無負荷時)。
RTX1210のConfig
検証に使ったconfigは以下となります。
ip route default gateway dhcp lan2
lan type lan1 port-based-option=split-into-1234:5678
ip lan1 address 192.168.100.1/24
ip lan2 address dhcp
ip lan2 secure filter in 1000 2000
ip lan2 secure filter out 3000 dynamic 100 101
ip lan2 nat descriptor 1
ip filter 1000 pass * 192.168.100.0/24 icmp
ip filter 2000 reject * *
ip filter 3000 pass * *
ip filter dynamic 100 * * tcp
ip filter dynamic 101 * * udp
nat descriptor type 1 masquerade
nat descriptor address outer 1 primary
dhcp service server
dhcp server rfc2131 compliant except remain-silent
dhcp scope 1 192.168.100.2-192.168.100.191/24