Dyn(有料)のDDNS更新方法
動的IPだと、サーバー公開やIPsec接続等、種々困る場面がありますが、このようなケースはDynamic DNS(DDNS)サービスを使うことで、動的IPアドレスをFQDNに紐づけることで、問題を解決できるケースが多いです。私は以前からDDNSサービスでは最も古くからある超老舗のDyn (以前はDyndns)を使っています。
以前は無料だったのですが、数年前から有料化されて、仕方なくお金を払い続けてます。2014年には2年間で$30、2016年には2年間で$72、2018年には2年間に$99と払っており、改めて見直すと単なるDDNSの割に高すぎますね・・・。安定感は老舗ということもあって抜群なのですが、いいサービスがあったら乗り換えを検討したいところです。
なお、DynでのDDNS更新後は結構瞬時に他のDNSに情報が伝達されるので、このあたりはさすがの老舗といったところです。また、老舗だけあってDyn更新に対応した機種も多いです。
更新方法
手動での登録や更新には興味がありませんので、ルーター等からどのように更新するかということですが、公式ページに説明があるように、2通りの更新方法があります。
推奨方法
https://{username}:{updater client key}@members.dyndns.org/v3/update?hostname={hostname}&myip={ipaddress}
レガシースタイル
https://{username}:{password}@members.dyndns.org/nic/update?hostname={hostname}&myip={ipaddress}
どちらかのスタイルでアクセスすることで、事前に登録済みのホスト(FQDN)のDNSを更新可能です。IPv6(AAAAレコード)のアドレス登録・更新にも対応しています。ただし、members.dyndns.org自体のDNSは今のところAレコードしか登録されていないので、上記URLにはIPv4でアクセスし情報更新することになります。
なお、上記で{ipaddress}の箇所はIPv4とIPv6のアドレスをカンマ区切りで並べて書くことができます。それぞれの方法で更新したときに、事前登録の状況によってどのように登録内容が変化するのか調べてみました。
推奨方式
Update方法\事前登録 | IPv4 登録 IPv6 未登録 |
IPv4 未登録 IPv6 登録 |
IPv4 登録 IPv6 登録 |
myip指定せず | 更新できず(エラー) | 更新できず(エラー) | 更新できず(エラー) |
myipにIPv4指定 | IPv4 指定IPv4 IPv6 未登録 |
IPv4 指定IPv4 IPv6 未登録 |
IPv4 指定IPv4 IPv6 未登録 |
myipにIPv6指定 | IPv4 未登録 IPv6 指定IPv6 |
IPv4 未登録 IPv6 指定IPv6 |
IPv4 未登録 IPv6 指定IPv6 |
myipにIPv4,IPv6指定 | IPv4 指定IPv4 IPv6 指定IPv6 |
IPv4 指定IPv4 IPv6 指定IPv6 |
IPv4 指定IPv4 IPv6 指定IPv6 |
レガシースタイル
Update方法\事前登録 | IPv4 登録 IPv6 未登録 |
IPv4 未登録 IPv6 登録 |
IPv4 登録 IPv6 登録 |
myip指定せず | IPv4 アクセス元 IPv6 未登録 |
IPv4 アクセス元 IPv6 未登録 |
IPv4 アクセス元 IPv6 未登録 |
myipにIPv4指定 | IPv4 指定IPv4 IPv6 未登録 |
IPv4 指定IPv4 IPv6 未登録 |
IPv4 指定IPv4 IPv6 未登録 |
myipにIPv6指定 | IPv4 アクセス元 IPv6 指定IPv6 |
IPv4 アクセス元 IPv6 指定IPv6 |
IPv4 アクセス元 IPv6 指定IPv6 |
myipにIPv4,IPv6指定 | IPv4 指定IPv4 IPv6 指定IPv6 |
IPv4 指定IPv4 IPv6 指定IPv6 |
IPv4 指定IPv4 IPv6 指定IPv6 |
これからわかることは
・推奨方式、レガシースタイル何れの方法で更新したとしても、事前の登録状況には左右されない
・推奨方式、レガシースタイル何れの方法で更新したとしても、IPv4・IPv6どちらか片方のみを、他方を更新せずに登録することは出来ない
・IPv6のみ登録したいという使い方の場合には、推奨方式とする必要がある
・DDNSクライアントの制約で、IPv4/IPv6のどちらかだけをパラメータとして与えられない状況で、IPv4・IPv6のどちらも更新したい場合には、レガシースタイルでIPv6をパラメータとして与える必要がある(アクセス元は登録したいIPv4とする)
ということになります。この特性をキチンと把握してDDNSクライアントの設定をする必要があります。