Protectli 6 Port Core i5 7200U

2017年10月にESXi用に購入した小型PCのProtectli 6 Port Intel i5です。米Amazonで669ドルでした(今は$499に下がっているみたいです)。ちょうどこの頃から、色々なネットーワーク機器に興味を持ち始め、個人で手に入りそうな価格の様々なルーターに手を出しました。

どれも自分的には一番重要視しているIPsecのスループットが揮わなかったので、であれば「x86のソフトウェアルーターでしょ」と、ESXiが入る小型マシンが欲しくなり購入したものです。2ポート以上のNICを搭載している小型PCの中では最強のCPUであるCore i5-7200Uを積んでいたので、見つけた瞬間すぐポチりました。筐体のサイズは幅15.5cm 奥行12.6cm 高さ5.2cmとややIntelのNUCよりも大き目のサイズで、非常にコンパクトです。

大きな特徴としてはIntel I210を6ポート搭載しているところでしょうか。6ポート搭載するものは他にないので、貴重な存在です。CPUもCore i5 7200U(2 core / 4 thread)を搭載しているので、後はmSATAのSSD or 2.5 HDD/SSDとDDR4のSODIMMメモリを追加で買うだけで動作します。

Consoleポートや、HDMIポートも搭載しています。BIOSの設定を見ると、ConsoleへのRedirectも行えるようで、試していませんがヘッドレスのセットアップ等も出来そうです。

こいつの最大の欠点はかなりアッチッチなことです。ファンがないので静穏性はGoodですが、それが災いしてアイドル時でも筐体の温度が40℃程度になります。

フルロード時には50℃に達し、これ以上は温度は上昇しませんが、触るとやけどをしそうな温度。50℃にもなるのであればファンを付けて欲しかったところです。常時稼働マシンとするのであれば、USBファン等を近くに設置したほうがいいかと思います。

消費電力

以下の計測時は、NIC1ポートリンク、HDMI接続なし、USB接続なし、ESXi 6.7.0 Update 2 (Build 13644319)の電源管理はバランシングの状態です。

状態 消費電力
電源オフ 1.7W
アイドル 8.3W
フルロード(Win10でのOCCT) 29.0W

消費電力はTAP-TST10での目測値です。アイドル時にNICへのLinkを1ポート増やすたびに約0.6W消費電力が増加します(6ポートリンク時で11.4W)。 Core i5-7200UはBase 2.5GHz /Turbo 3.1GHzですが、TDP15Wのリミットがあるので、OCCT実行時は最初のほうは3.1GHzのスピードが出てますが、負荷が高まるにつれて2.5GHzまでクロックが落ちます。OCCTを10分ほど実行したときのCPU温度は60℃程度で安定していました。

残念なのは、普通のPCではC8ステート以上になればCPU電圧が降下し、アイドル時の消費電力がグッと下がるのですが、BIOSでC10の指定をしてもWindows 10で実行したCPU-Z読みでコア電圧が0.96Vから下がりません。そのためアイドル時の消費電力も、今時のIntel NUCであれば5W程度であるところが、8.3Wとかなり高いです。あまり目くじら立てるほどでもないかもしれませんが、本機はなにぶんアイドル時でもアッチッチなので、少しでも消費電力が下がって欲しいところです。

スループット

本機でのIPsecのスループットがどの程度出るのかが当初の関心事であったので、ESXi上にLinuxのVMを複数作成してESXi内でスループットを測定してみました。

構成 スループット
同一ポートグループ下のCentOS(vcore1)間でiperf3 14.7Gbps
同一ポートグループ下でDebian9(vcore1)間をIPsec(AES128-SHA1)接続
それぞれの配下のCentOS(vcore1)間でipsef3
0.93Gbps

なかなかのスループットが出てます。本機はアッチッチな仕様がやはり気になりますが、ESXiが稼働する小型のソフトウェアルーター的な使い方であればなかなかの性能です。

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