MikroTik RB750Gr3のルーティング スループット

以前我が家では、バックアップ用のL2TP/IPsecサーバーとしてMikroTik RB750Gr3 (hEX)を利用していましたが、現状はメインがYAMAHA RTX1210とUbiquiti EdgeRouter 4(ER-4)になって、本機はめっきり出番がなくなってしまいました。今後テスト目的以外に使うことはないかと思いますが、RB750Gr3はコスパに優れ、MikroTik製品共通で使えるWinBoxというすばらしいGUIが使え(脆弱性云々が指摘されてはいますが)、またER-Xと並ぶコンパクトさと、日本ではマイナーな存在ながら隠れた名機だと思っております。

ちなみに、RB750Gr3で使われているチップはER-Xと同じMT7621となります。結構色々なルーター等で使われているようで、日本製だとBuffalo WSR-1166DHPなんかでも使われているようです。

今後メインで使うことはないかと思いますが、倉庫に眠らせておくのもアレなので、どの程度の性能があるのか興味本位で検証することとします。今回は、ether2-ether3間の単純ルーティングでのスループットを測定してみました。

計測環境

初期状態ではether2-ether5の4ポートがブリッジされているので、このブリッジの設定を削除(*)し、ether2とether3を独立なポートとして扱うよう変更した上で、ether2にCentOS7 Aをiperf3のクライアントとして設置、ether3にCentOS7 Bをiperf3のサーバーとして設置し、スループットの測定を行います。RB750Gr3のファームウェアはv6.44.3となります。
(注) WinBoxからいきなりブリッジを削除すると、RB750Gr3にアクセスできなくなって、Factory Resetが必須となるので注意して下さい。これでハマりました。初期状態ではWinBox ServerはLANからのみ接続が許可されていますが、このLANの定義はbridgeになっています。なので、bridgeを削除すると、LANが未定義の状態となり、どのポートからもWinBoxでアクセス出来なくなってしまいます。そのため、bridgeを削除する前には、Tools→MAC Serverを開いてMAC WinBox ServerのAllowed Interface ListのLANをallに変更します。

計測結果

CentOS7 Aでのiperf3 60秒間の実行結果が以下となります。-Mオプションを使ってMSSを変えてテストを行っています。TAP-TST10での目測値で、無負荷時の消費電力は2.4Wとなります。

sender
MSS Mbps Retr CPU 消費電力
1460(指定なし) 939 9548 26% 3.0W
1200 921 11754 26% 3.0W
800 894 12998 34% 3.0W
400 793 11594 45% 3.3W

スループットとしては文句ない結果ですが、他のルーターではここまでre-transmissionは出ていませんでした。何が原因なのかよくわかりません。同じチップを使うER-Xではoffloadありの時、CPU負荷や消費電力増はありませんでしたが、何が違うんでしょうか・・・。

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