Ziyituod SATA3.0 増設ボード 6ポート(ASM1062)を試す
Windows 10でのファイルサーバー又はFreeNAS on ESXiでの活用のために、Ziyituod SATA3.0 増設ボード Non-Raid 6ポート拡張カードをヤフオクで入手しました。ちなみに、2020年7月時点ではAmazonでの価格は4,399円です。聞いたことのないメーカーなので恐らくこれも中華製でしょう。
ヤフオクでの購入なので外箱はありませんでしたが、ロープロファイルのブラケットやドライバCD、写真には写ってませんがシリアルATAケーブルが6本付属します。
Windows 10での動作検証
検証に使った環境は以下となります。
OS | Windows 10 Pro 2004 19041.388 |
Mother | Asus H270M-PLUS (BIOS 20200108 1605) |
CPU | Core i7-7700K |
Memory | ADATA DDR4 2400 8GBx2 |
PSU | KRPW-TI500W/94+ |
SSD | M.2 WD Grenn 240GB |
Cooler | 虎撤2 |
Chipset Driver | 20200507 10.1.18383.8213 |
Display Driver | 20200626 27.20.100.8336 |
LAN Driver | 20200615 25.1.1 |
Intel ME Driver | 20190326 1909.12.0.1236 |
Audio Driver | 20171228 6.0.1.8273 |
Intel RST | インストールなし |
BIOS設定 | EPU and Performance Mode→Max Power-Saving Mode |
利用PCIスロット | PCIe x4 slot (x16形状) |
起動時に表示される画面からすると、Firmwareのバージョンは140924_00_00_00の模様です。接続ディスクはST4000DM000の1台だけですが、何故か「ASMT109x- Config」という意味不明のディスクも認識されています。怪しい・・・。Windows 10 2004ではドライバのインストールなしに、「標準 SATA AHCIコントローラー」として認識されます。
付属のドライバディスクのドライバは使いませんでした。更新日付が2014年と古く、Windows 10で動きそうになかったので。
Windows 10での動作検証結果
消費電力の計測にはREX-BTWATTCH1を用い、1秒間隔で10分間計測し10%点のデータをアイドル時の消費電力としています。ドライバはWindows 10の標準ドライバ「標準SATA AHCI コントローラー」2006/6/21 10.0.19041.1となります。
カード接続前の消費電力 | 11.7W |
カード接続時の消費電力 | 16.7W (HDD接続なし) |
ファイル書き込み | 特に問題なし(NTFSフォーマットで100GB程度テスト) |
アイドル時のスピンダウン | 一定時間アクセスがないとスピンダウンする |
S.M.A.R.T値の読み取り | OK (CrystalDiskInfo) |
カード接続時(HDD接続なし)で5.0Wの消費電力増とちょっと多いですが、6ポート使えることを考えると止む無しですかね。HWiNFOで表示したカード情報は以下となります。
なお、起動時に表示されていた謎のディスクはディスクの管理でも100MBのディスクとして認識されています。怪しすぎる・・・。
CrystalDiskInfoでの怪しいディスクの表示結果はこちらとなります。
トラブル発生
上記テストは接続HDDは1台だけでしたが、HDDを2台追加すると最初に接続したHDDを含め、全てのHDDがWindows 10から見えなくなりました(元々接続・認識していたHDDも含め全滅)。追加のHDDの接続に使ったケーブルは、アイネックス ラッチ付 シリアルATAラウンドケーブル SATR-3107BKです。試しに別のSATAケーブルに変更したら、全てのHDDが正常に認識されるようになりました。過去に発生したトラブルと同じ現象です。このカードでは使用するSATAケーブルに注意が必要そうです。このカードに接続する全てのSATAケーブルについて、このカードに合ったものを選ばないとHDDが一台も認識されない現象が発生します。
FreeNAS on ESXiでの動作検証
ESXiでの稼働のために、前述の環境から一部設定等を変更しています。SATAカードはESXiでゲストOSにパススルーします。
ホストOS | ESXi6.7 20200604 |
ゲストOS | FreeNAS 11.3-U3.2 |
BIOS設定 | VT-xとVT-dの有効化 |
消費電力の計測にはREX-BTWATTCH1を用い、1秒間隔で10分間計測し10%点のデータをアイドル時の消費電力としています。
カード接続前の消費電力 (ESXiのみ起動) |
14.6W |
カード接続時の消費電力 (ESXiのみ起動) |
17.45W (HDD接続なし) |
FreeNASへのパススルー | × (FreeNASが起動しない) |
FreeNASでのカードとディスク認識 | × (FreeNASが起動しない) |
FreeNAS on ESXiは以下のエラーで起動出来ませんでした。
なおESXiの仮想化を使わず、FreeNASを直接起動する場合も試してみましたが、こちらも起動中同様のエラーで停止してしまい、FreeNASが起動しませんでした。VT-xやVT-dをオフにしてもやはり駄目です。
この製品自体が駄目なのか、ヤフオクで購入した商品なので不良品なのか・・・(後日以下のファーム更新で正常に使えるようになることを確認しました)
ファームウェアアップデート
ファームウェアをアップデートすればFreeNASでも認識するようになるとのコメントを頂きましたので、試してみました。station driversのサイトからAsmedia ASM-1062 Sata 6G Controller Firmware Version 190920をダウンロードします。
ファームウェアのアップデートのためにはDOSでの起動が必要になるので、RufasでDOS起動が可能なUSBメモリを作成します。
作成したUSBメモリに先ほどstation driversからダウンロードしたファイルを解凍しコピーします。
作成したUSBメモリからブートし、「ahci.bat」を実行します。アップデートは私の環境では一瞬で終わりました。
再起動すると、画面のようにファームウェアが190920_00_00_00にアップデートされたのを確認できました。
この後、FreeNAS on ESXiを起動し確認してみましたが、FreeNASは正常起動、接続ディスクも正常に認識、smartctl -aによるSMART情報の確認OK、ディスク5台でRAIDZ1を構築し900GB程度のファイルをコピーしてみましたが問題なしと、正常に使える状態になりました。
ググってみると、「FreeBSD 12.1でPMP(Ziyituod SATA3.0 6port)を使う?」でもファームウェア更新でFreeBSDで使えるようになったと投稿ありますね・・・。
私の環境ではFW=14うんたらから190910に更新することでFrerBSD12.1p10で使用可能になりました。FW更新前は記述通り起動不可能でした。
更新したfwは↓です。
https://www.station-drivers.com/index.php?option=com_remository&Itemid=353&func=fileinfo&id=4351&lang=en
返信遅れてすみません。
情報のご提供ありがとうございました。
私のほうでも試してみたところ、FreeNASで正常に認識するようになりました。
感謝です!